産後の「思ってたのと違う!」ギャップあるある 出産後のリアルと心の準備

――妊娠中に知っておきたい“リアルな産後”

妊娠中、「赤ちゃんとの生活が楽しみ」「早く抱っこしたい」と胸を弾ませている方も多いと思います。
しかし、いざ出産を迎えると、「えっ、こんなはずじゃなかった…!」という戸惑いを感じるママが少なくありません。

SNSや雑誌では幸せそうな笑顔の親子写真が並びますが、その裏側には“現実とのギャップ”に悩むママたちの姿もあります。
今回は、そんな「産後の思ってたのと違う!」ギャップあるあるを、先輩ママの声や実際の経験を交えながらご紹介します。
妊娠中の今だからこそ、心の準備をしておくことで少しでも気持ちがラクになるかもしれません。

身体のギャップ:「産後ってもっとすぐ回復すると思ってた!」

出産を終えると、「これで一安心」と思うかもしれません。
でも実際は、出産がゴールではなく“新しいスタート”です。

「出産したらスッキリすると思ってたのに、体が思うように動かない…」
「1ヶ月くらいで普通に動けると思ってたけど、痛みや疲れが続いてびっくり」
そんな声は本当によく聞かれます。

出産のダメージは想像以上。会陰切開や帝王切開の痛み、後陣痛、悪露(おろ)、寝不足、肩や腰のこり…。
「体力が戻るのは1年かかった」というママも少なくありません。

焦って家事や育児を完璧にこなそうとせず、「産後1年は回復期間」と思うくらいでちょうどいいのです。
今は「休むこと」が何より大切。ママの回復が、赤ちゃんにとっても一番の安心につながります。

赤ちゃんのギャップ:「新生児って寝てるだけじゃないの!?」

出産前、「新生児はよく寝る」と聞いていた方も多いのではないでしょうか。
しかし実際に育ててみると、「全然寝ない!」「抱っこじゃないと寝てくれない!」と驚くママが続出。

昼夜逆転で夜中に泣く、授乳のたびに起きる、やっと寝たと思ったらすぐ泣く…。
「寝不足でふらふら」「1日の記憶がない」という声も珍しくありません。

でも、赤ちゃんは泣くことでしか気持ちを伝えられません。
お腹がすいた・おむつが気持ち悪い・抱っこしてほしい・暑い・寒い――そのすべてが“泣く”という手段に詰まっています。

「泣かせてしまった」と自分を責める必要はありません。
すべてのママが通る道です。赤ちゃんもママも、少しずつリズムをつくっていくもの。
最初からうまくいかなくて当然なのです。

気持ちのギャップ:「幸せなのに、涙が出る」

出産前は、「赤ちゃんが生まれたら毎日幸せでいっぱい」と思っていた方も多いでしょう。
ところが実際は、「なんだか涙が止まらない」「理由もなく落ち込む」と感じることもあります。

それは決して“母親失格”ではありません。
ホルモンバランスの急激な変化、寝不足、慣れない育児のプレッシャー――
これらが重なって、心が追いつかなくなるのは自然なことです。

出産直後のマタニティブルーズは、約8割のママが経験すると言われています。
泣いてもいいし、誰かに助けを求めてもいい。
「完璧なママでいなきゃ」と自分を縛るより、「今の自分をそのまま認める」ことが何より大切です。

夫・家族とのギャップ:「もっと助けてくれると思ってた!」

草原で夫婦とその子供3人が歩いている

「一緒に育児しようね」と言っていたのに、いざ始まってみると温度差を感じる――そんな経験も多いです。
夫は仕事で疲れているし、ママも休む暇がない。
「俺も疲れてる」と言われてモヤモヤしたり、夜泣きに気づかず熟睡している姿にイライラしたり。

また、実母や義母との関わりにもギャップを感じることがあります。
昔と今の育児法の違いに戸惑ったり、「そんなに抱っこばかりしないで」と言われて落ち込んだり。

でも、相手は悪気があるわけではないことが多いもの。
期待しすぎず、言葉で伝えることが大切です。
「こうしてもらえると助かる」「今はこういう方法でやってるんだ」と具体的に伝えることで、理解が進むこともあります。

生活のギャップ:「家にいるのに、家事もできない!?」

赤ちゃんが生まれると、1日がまるで嵐のように過ぎていきます。
「授乳・おむつ替え・寝かしつけ」で気づけば夕方。自分の食事も取れないまま一日が終わることも。

「家にいるんだから、少しくらい家事できるでしょ」と思っていたのに、実際はまったく手が回らない――そんな現実に驚くママも多いです。

でも、それが普通です。
“家事ができない”のではなく、“育児がそれだけ大変”ということ。

今は便利なサービスもたくさんあります。
宅配弁当、冷凍食品、掃除ロボット、ネットスーパー…。
「手抜き」ではなく、「工夫」だと考えて、自分を責めないでください。
ママが元気でいることが、家族みんなの幸せにつながります。

社会とのギャップ:「外の世界から取り残された気分」

赤ちゃんと家で過ごす時間が増えると、外の世界とのつながりが薄くなったように感じることもあります。
SNSでは楽しそうな投稿が目に入り、「自分だけ取り残されてる」と落ち込むママも。

けれど、SNSは“切り取られた一瞬”にすぎません。
誰もが泣いたり悩んだりしながら、少しずつ親になっていくのです。

もし孤独を感じたら、地域の子育て支援センターやオンラインコミュニティをのぞいてみてください。
「私だけじゃないんだ」と思えるだけで、心がふっと軽くなります。

成長のギャップ:「3ヶ月たてば楽になる」と思ってたけど…

「3ヶ月たてば楽になる」と聞いていたのに、次々と新しい悩みが出てくる。
寝返り、離乳食、夜泣き、人見知り――終わりがないように感じるかもしれません。

でもその分、赤ちゃんの成長を感じられる喜びも増えていきます。
「昨日までできなかったことができた!」
その小さな感動が、少しずつママの自信へと変わっていきます。

育児はマラソンのようなもの。焦らず、立ち止まりながら、一歩ずつ。
「昨日よりちょっと楽になった」を見つけながら進んでいけば大丈夫です。

まとめ:ギャップがあって当たり前。理想と違っても、あなたは立派なママ

大人二人の手のひらに赤ちゃんの手が重なっているモノクロ写真

出産も育児も、やってみないとわからない世界。
誰もが「思ってたのと違う!」と感じながら、それでも一歩ずつ進んでいます。

理想通りにいかなくても、泣いてしまっても、家事ができなくても――
あなたは十分に頑張っています。

妊娠中の今は、「理想のママ像」をつくり上げるよりも、
「どんなギャップがあっても大丈夫」と思える柔軟さを持っておくことが大切です。

産後の現実はたしかに大変ですが、そのぶん赤ちゃんの笑顔やぬくもりが、心の支えになります。
無理をせず、周りに頼りながら、“完璧じゃないママ”として、少しずつ親になっていきましょう。

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