
公園や古い施設、小学校などで今も目にする和式トイレ。
「怖い」「入りたくない」と嫌がる子供を前にして、
「小学生になったら困るのでは?」
「今のうちに慣れさせたほうがいいの?」
と不安になる親は少なくありません。
ですが、子供が和式トイレを怖がるのは決して珍しいことではなく、発達段階を考えるとごく自然な反応です。大切なのは無理をさせることではなく、安心しながら少しずつ慣れていくこと。
この記事では、子供が和式トイレを嫌がる理由から、親の声かけ、そして具体的な練習方法・補助の仕方までを詳しく紹介します。
目次
なぜ子供は和式トイレを嫌がるのか
和式トイレでは、
・便器をまたぐ
・ゆっくりしゃがむ
・しゃがんだ姿勢を保つ
といった動作が必要になります。
この「しゃがみ姿勢」は、お尻を浮かせたまま体を支える不安定な状態です。幼児期〜小学校低学年の子供は、まだ筋力やバランス感覚が十分に育っていません。そのため、
「落ちそう」
「ひっくり返りそう」
という恐怖を感じやすくなります。
さらに、普段は洋式トイレが当たり前の生活をしているため、見慣れない形の和式トイレ自体に不安を覚える子も多いでしょう。「できない」「怖い」は、決してわがままではありません。
「将来困るのでは?」という親の不安について

小学校では、校舎や体育館、校外学習先などで和式トイレしか使えない場面も考えられます。そのため、
「トイレを我慢してしまわないか」
「恥ずかしい思いをしないか」
と心配になるのは当然です。
ただし、「今できない=これからもできない」わけではありません。正しいサポートと経験を重ねることで、成長とともに自然と使えるようになる子は多いのです。
ついやりがちなNG対応
不安が強いと、親はつい厳しい言葉をかけてしまいがちです。
・「みんなできるのに」
・「小学生になったら困るよ」
・無理やり座らせる
・失敗を叱る
こうした対応は、和式トイレへの恐怖心をさらに強めてしまいます。トイレそのものを我慢する原因にもなりかねないため注意が必要です。
安心感を与える声かけが第一歩
和式トイレに慣れるために最も大切なのは、気持ちに寄り添う声かけです。
「怖いよね。最初はみんなそうだよ」
「今日は見るだけでいいよ」
「できなくても大丈夫」
こうした言葉があるだけで、子供は安心します。「成功させる」よりも、「失敗しても大丈夫」と感じられる環境づくりを意識しましょう。
【和式トイレの練習・補助①】バランスをとりにくい場合
しゃがんだときに体がぐらついたり、ひっくり返りそうになる子も多いです。その場合は、大人が後ろから支えることが大切です。
腰や脇を軽く抱えるように支え、
「倒れないよ」
と安心させてあげましょう。最初はしっかり支え、慣れてきたら手を添えるだけにするなど、段階的に補助を減らしていきます。
【和式トイレの練習・補助②】「またぐ」のが難しい場合
和式トイレをまたぐ動作が難しい場合は、やり方を具体的に教えてあげましょう。
・便器の後方に立つ
・便座の幅より広めに足を開く
・そのまま前に一歩進む
足はできるだけ便器の前方に置きます。中途半端な位置だと、排泄物が外に出てしまうことがあります。
また、下着やズボンはしっかり手で持つことも教えましょう。慣れないうちは、下着を脱いで使用しても問題ありません。着替えの際は、子供のプライバシーに十分配慮してください。
【和式トイレの練習・補助③】姿勢を保つのが難しい場合
しゃがんだ姿勢を保つのがつらい場合は、前方のレバーや手すりを使うのも一つの方法です。衛生面が気になる場合は、トイレットペーパーを巻いて持つと安心です。
「つかめる場所」があるだけで、子供はぐっと安定します。
遊びの中でできる体づくり

和式トイレに必要な動作は、日常の遊びでも鍛えられます。
・片足立ち(またぐ動作の基本)
・しゃがんでおもちゃを拾う
・カエルジャンプ
特別な練習をしなくても、遊びの中で自然に筋力やバランス感覚は育ちます。
どうしても嫌がる場合は無理をしない
それでも強い恐怖心がある場合、無理に克服させる必要はありません。トイレを我慢してしまうことのほうが問題です。小学校入学後は、学校に相談することで配慮してもらえる場合もあります。
まとめ 「できる」より「安心して使える」ことを大切に
子供が和式トイレを怖がるのは、ごく自然なことです。大切なのは、早くできるようにすることではなく、安心して挑戦できる環境を作ること。
焦らず、比べず、少しずつ。
親の寄り添う姿勢が、子供の自信につながっていきます。














