ずりばいはいつ始まる?しない子もいる?赤ちゃんの成長を徹底解説

赤ちゃんの成長の中でも、「動けるようになること」は親にとって大きな喜びですよね。寝返りを打てるようになったり、お座りが安定したりと、少しずつ世界を広げていく姿は、毎日の子育ての中でとても印象的な瞬間の一つです。

多くの親御さんが「そろそろハイハイをするのかな?」と期待する時期に、その前段階として見られることがあるのが「ずりばい」です。しかし、赤ちゃんの発達には個人差が大きく、ずりばいをする子もしない子もいます。そこで今回は、ずりばいとは何か、いつ頃始まるのか、やる意味や注意点などを詳しく解説します。

ずりばいとは?

「ずりばい」とは、赤ちゃんがお腹を床につけたまま、腕や足を交互に使いながら前進する動きのことを指します。いわゆる「ハイハイ」は四つん這いになりお腹を浮かせて移動しますが、ずりばいはお腹を床にぺったりつけたまま進むのが特徴です。

赤ちゃんにとってずりばいは、初めて自分の力で移動できる手段になります。今まで寝返りやお座りでその場にとどまっていた赤ちゃんが、少しずつ気になる方向に向かって進んでいく姿は、親にとっても成長を実感できる瞬間です。

ずりばいはいつから始まる?

紫色の毛布をかぶった赤ちゃんが、ベッドの上でうつ伏せになりながら前を見つめている様子。

一般的には、生後6〜9か月ごろにずりばいを始める子が多いといわれています。ただし、発達にはかなりの個人差があります。

・5か月ごろから少しずつ後ろに進み始める子
・7か月を過ぎてやっと前に動けるようになる子
・ずりばいを飛ばして、いきなりハイハイに進む子

と、本当にバリエーションはさまざまです。

発達の順序は「寝返り → お座り → ずりばい → ハイハイ」という流れで紹介されることが多いですが、必ずしもその通りではありません。中には寝返りをあまりせずにずりばいを始める子や、ずりばいを経ずにハイハイへ進む子もいます。つまり、ずりばいをしないこと自体は特に問題ではないのです。

ずりばいのメリットと役割

ずりばいは赤ちゃんにとって、さまざまな発達上のメリットがあります。

  1. 筋力をバランスよく鍛える
    お腹を床につけながらも、腕や足を使って体を引きずる動きは、体幹の安定や腕・足の筋肉を自然に鍛えることにつながります。

  2. 空間認知力の向上
    自分で移動できるようになることで、距離感や位置関係を学ぶきっかけになります。

  3. 好奇心の広がり
    これまでは届かなかったおもちゃや家具に近づけるようになり、「触りたい」「動きたい」という気持ちが育ちます。

  4. 自立心の芽生え
    自分の意思で動ける体験は、赤ちゃんにとって「やってみたい!」という気持ちを育てる大切なステップになります。

ずりばいをしない子もいる?

「うちの子、ずりばいをしないけど大丈夫?」と心配になる親御さんも少なくありません。結論からいえば、ずりばいをしなくてもまったく問題ないケースが多いです。

発達の進み方は本当に十人十色で、ずりばいを飛ばしていきなりハイハイを始める子や、つかまり立ちに進む子もいます。発達における“寄り道”や“省略”はよくあることなのです。

ただし、気になる点がある場合(まったく動こうとしない、極端に体が硬い・柔らかすぎるなど)は、健診や小児科で相談してみると安心です。

ずりばいを促す環境作り

無理にさせる必要はありませんが、赤ちゃんが自然にずりばいを始めやすくするための工夫はいくつかあります。

  • 床環境を整える
    フローリングだと滑りやすく、カーペットだと摩擦で動きづらいことも。赤ちゃんが動きやすい柔らかめのマットを敷くのがおすすめです。

  • おもちゃを少し離して置く
    手が届きそうで届かない距離におもちゃを置くと、赤ちゃんの「取りたい!」という気持ちが動きにつながります。

  • 広いスペースを確保する
    狭いスペースだと動く機会が制限されます。なるべく広く安全な場所で遊ばせましょう。

  • 親の声掛けや笑顔
    赤ちゃんは親の反応をよく見ています。「すごいね!」「がんばれ!」と声をかけながら応援すると、やる気も高まります。

安全面の注意点

ずりばいが始まると、赤ちゃんの行動範囲が一気に広がります。これまで安全だった環境も、思わぬ危険が潜むようになります。

  • 床に小さなものを置かない(誤飲防止)

  • 家具の角にガードをつける

  • 階段やキッチンなどへの侵入を防ぐゲートを設置

  • コンセントにカバーをつける

  • 電気コードやカーテンのひもを片付ける


ずりばい開始は「安全対策を一段階レベルアップさせるタイミング」と考えて準備しておきましょう。

親が大切にしたい心構え

赤ん坊を抱きあげて微笑む女性

赤ちゃんの成長を見守る上で、親が気をつけたいのは「比べすぎないこと」です。

周囲の赤ちゃんやSNSの投稿を見て「うちの子は遅いのでは?」と不安になる方は多いですが、発達のスピードは個性の一部です。早い・遅いに優劣はありません。

大切なのは、「できるようになった瞬間」を一緒に喜ぶこと。赤ちゃんが自分の力で少しでも動けるようになったら、大きく褒めてあげましょう。その経験が赤ちゃんにとっても自信につながります。

まとめ

ずりばいは赤ちゃんにとって、自分で移動できるようになる大切な一歩です。体の発達だけでなく、好奇心や自立心の芽生えにつながる成長の証といえるでしょう。

ただし、すべての赤ちゃんが必ず通る道ではなく、発達の進み方はそれぞれ違います。ずりばいをしないからといって心配する必要はありません。親にできるのは、環境を整え、安全に見守り、赤ちゃんのペースを尊重することです。

「うちの子はどんなふうに成長していくのかな?」とワクワクしながら、その一歩一歩を一緒に楽しんでいけたら素敵ですね。

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