介護士さんやヘルパーさんに心付けは必要?心付けの意味や介護士目線の意見をご紹介

施設や自宅で介護士さんのお世話になっていると、つい心付けをしたくなる。でも実際に介護士さんに渡してみると、なんだか困ったような表情をされる…。もしかしたら、介護士さんにもなにかルールがあるのかもしれません。

今回は介護士さんやヘルパーさんに心付けが必要なのかについてご紹介します。

心付けとは

財布を開けてお札を出しているところ

まずは心付けとはどのような意味があるのでしょうか。ここでは心付けについての概要を説明します。

感謝を示すためにお金や品物をあげること

心付けとはお世話になった人に対して、感謝の気持ちを伝えるためにお金や品物をあげることです。一般的に「チップ」と同じように使用されるので、どちらかというと金銭での意味合いが強いです。ほかの心付けの例として、以下があげられます。

  • 旅館で仲居さんにチップとして渡す
  • 結婚式で友人や司会にお礼として渡す

心付けは義務ではないため、必ず行うものではありません。別の解釈をすると、感謝を形として示したものと言ってもいいでしょう。

心付けは信用の現れでもある

心付けは感謝を示す意味だけではなく、その人に対しての信用の現れでもあります。「あなたを信用しているから、わたしの感謝の気持ちに対しても信用してほしい」という意味が隠れています。

人と人との絆や信頼関係というものは、目では見えません。だからお金や品物をあげて、信頼を明確に示そうとしていると考えられます。お金を渡すことはトラブルのもとになる可能性もありますが、心付けの意味を考慮すると決して悪い行為ではないことがわかります。

心付けはしなくてもよい

手を取り合う二人

結論からいうと、介護士やヘルパーさんへの心付けはしなくても大丈夫です。ここでは心付けをしなくていい理由について説明します。

感謝の気持ちだけで十分

介護士は利用者さんが生活しやすいようにサポートすることが仕事です。利用者さんに感謝をされたくて仕事をしているわけではありません。

しかし感謝をされるのは、誰だってうれしいものですよね。その気持ちをもらうことで、生きがいや仕事をするためのモチベーションにつながっているのは事実です。なので介護士に感謝している、その気持ちだけで充分なのです。

金銭の受け取りはトラブルの原因につながる

より具体的な理由を述べると、金銭の受け取りはトラブルを引き起こす原因につながるからです。介護士は個人で仕事を行っているわけではありません。必ず施設やステーションといった「会社」から指示をもらって動いているため、金銭でのトラブルはその人だけの問題ではなくなります。

ほんの少しの金額だとしても「お金を受け取った」という事実がある以上、周りから変な誤解が生まれる危険性もあるでしょう。このような理由から、心付けはそもそも受け取れないものであることを理解しておきましょう。

ルールを設けている職場もある

あらかじめルールを決めて、利用者さんからのお礼は受け取らないようにしている職場もあります。施設の場合「職員へのお礼は〜という理由から受け付けておりません」という張り紙が貼られているケースもあります。その場合、職場全体でこの決まりを守らなければいけないので、ムリに心付けをするのはやめておきましょう。

そもそも介護士は利用者さんから料金をもらってサービスを行っているので、それ以上のお礼は必要ありません。

場合によっては受け取るケースもある

これまで心付けをしなくていい理由を説明しましたが、場合によってお菓子などは受け取るケースがあります。たとえば利用者が亡くなられたあとのお礼としてお菓子を持ってこられた場合、お断りすることはなかなかできないものです。

時と場合によっては、受け取らなければ失礼にあたるシチュエーションもあるでしょう。しかし共通していえることは、基本的に心付けは必要ありません。とくにお金はどんなケースでも受け取れませんので、用意しないように注意しましょう。

感謝の伝え方

黒いハートの紙を二つの手が持っている

介護士に感謝をしたい場合は、心付けではなく自分の気持ちを伝えることが大切です。ここでは、感謝をするときの伝え方について説明します。

感謝の言葉が一番伝わりやすい

介護士に気持ちを伝える一番の方法は「感謝の言葉」です。

「いつもサポートしてくれてありがとう」

「〜してくれて助かっている」

このように、サポートしてくれていることについて感謝の言葉を伝えてみましょう。介護士にとって、自分がしていることに対して感謝・評価されるのは、とてもうれしいものです。また家族が介護に協力的だったり、学ぼうとしている姿勢があったりするのもありがたいです。感謝を伝えるためには、ぜひ品物ではなく言葉や行動で表現してみましょう。

いつまでも笑顔で元気に過ごすこと

介護士に感謝を伝えるもう1つの方法は、利用者さんがいつまでも笑顔で元気に生活してもらうことです。人が元気でいる、笑顔でいる姿を見ると、わたしたちも心が温かくなりますよね。介護士にとっても、利用者さんが元気でいてくれればそれで満足なのです。感謝の言葉も大切ですが、ぜひ笑顔がいつまでも続くような生活を送ってもらいたいです。

心付けではなく感謝の気持ちが一番大切

アルファベットの書いてある木のブロックでthank youと書いている

心付けとは感謝や信用を伝えるための手段であり、その行為自体は悪いものではありません。しかし仕事をしている人への心付けは規則違反やトラブルの原因になるので、できるだけ避けましょう。介護士に感謝をしたいときはお金やものではなく、言葉や行動で示してあげることが大切です。

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