イヤイヤ期はいつからいつまで?原因と今日からできる乗り越え方

1歳半ごろから始まり、早い子だと2歳前、遅い子だと3歳以降にも見られる「イヤイヤ期」。大人から見ると理由もなくグズる時期ですが、実は子どもの発達において大切なステップと言われています。とはいえ、日常生活の中で突然始まる「イヤ!」「ダメ!」「自分で!」の連続に、親の心は削られていきがちです。特に時間がない朝や外出先で始まると、どうしたらいいのか分からず困ってしまいます。

イヤイヤ期はわがままではなく、それまで大人に任せていた世界のあれこれを「自分で考えてやってみたい」という自立の芽生えが背景にあります。言葉と行動の発達が追いつかず、意欲と現実のギャップが苛立ちを生むのです。そう考えると、目の前で泣き崩れている姿にも意味があるのだと理解できます。

子どもの気持ちに名前をつける

床の上でうずくまり拗ねる子供

イヤイヤ期の子どもは、自分の感情を上手く説明できません。たとえば思いどおりにならないとき、本人の中には「もどかしい」「悲しい」「悔しい」「怖い」「疲れた」「眠い」などの複雑な感情が入り混じっています。しかしそれを表現する語彙が足りないため、泣く・怒る・拒否するといった行動に置き換わります。

そこで役立つのが気持ちの代弁です。「イヤなんだね」「自分でやりたいんだね」「靴まだ履きたくなかったんだね」など、言語化してあげることで、本人も自分の気持ちを理解しやすくなります。大人もなぜ泣いているのかわからない状態から脱却でき、少しだけ余裕が生まれます。

感情に名前をつける行為は、イヤイヤ期に限らず、自己肯定感の土台にもなると言われています。自分の気持ちを否定され続けると、怒りや悲しみは攻撃性に変わりますが、受けとめてもらえると、納得へのルートがひらきます。

選択肢でコントロール感を与える

イヤイヤ期の子どもは自分で決めたいという気持ちが強く、そこを尊重すると落ち着くことが多くあります。ただし何でも選ばせると収拾がつかないため、選択肢の数を絞るのがポイントです。

「靴は赤と青どっち履く?」
「今日はごはんから食べる?それともスープにする?」
「公園はすべり台のある方と、芝生の方、どちらに行きたい?」

どれを選んでも結果的に親の許容範囲に収まる質問を投げかけることで、子どもは主体性を満たされます。「やらされている」ではなく「自分で選んだ」に変わると、抵抗する理由が薄れます。

段取りよりも時間の余白が大事

イヤイヤ期には待つ力が大人側に必要です。大人の時間軸で急かされると、子どもは余計に反発します。特に朝の出発前は戦場のようになりがちですが、5分早く起こすだけで空気が変わることもあります。

興味深いことに、子どもはやりたい気分になるまでに意外と時間がかかります。大人から見ると無駄な寄り道も、本人にとっては手順の一部。待っている間に自分なりの段取りを組んでいることもあります。
もちろん毎回付き合う必要はありませんが、余裕のある日は意識的にスピードを落とすことで険悪な空気を防げることは多いです。

外で泣くことは恥ではない

外出先で始まるイヤイヤは親にとって最もストレスが大きく、周囲の視線を気にして抱え込んでしまうことがあります。しかし、幼児が泣いたり怒ったりすること自体は珍しいことではありません。大切なのは静めることではなく安心できる環境を整えることです。

場所を移動する、少し距離を置いて冷却時間を作る、抱っこで包む、景色を変えるなど、短い環境調整が効果的です。どれも気持ちを否定せず、暴発だけ防ぐという姿勢が前提にあります。
大人の焦りは子どもに伝わり、泣きが長引くこともあります。周囲の目を気にするより、子どもと自分の心に目を向ける方が、結果的に収束が早いことはよくあります。

親も感情的になって当たり前

怒る父親と拗ねる子供

イヤイヤ期の攻略法を語ると、どうしても余裕のある対応ばかりが正解のように見えてしまいます。しかし実際には、親だって疲れている日もあるし、心に余裕が持てない日もあるし、思わず怒鳴ったり、放り出したくなる瞬間もあります。

その感情を否定する必要はありません。むしろイヤイヤ期は親にとっても我慢と選択の練習期間です。子どもが自分のやりたい形を探しているように、親もまたどう関わりたいのかを探っています。

「今日はうまくできなかったな」という日がある一方で、「今日は良い流れでいけた」という日もあります。その振り幅こそがイヤイヤ期のリアルです。

イヤイヤ期はずっとは続かない

渦中にいると永遠に思えますが、イヤイヤ期には終わりがあります。言葉が増え、手先が器用になり、気持ちを説明できるようになるにつれて爆発時間は短くなっていきます。理由もなく泣いているように見えた行動にも文脈が生まれ、会話が成立すると、拒否の表現は意欲へと変わっていきます。

まとめ

イヤイヤ期は、子どもが自分の世界を獲得しようとする成長のプロセスです。親にとっては忍耐が求められる時期ですが、同時に子どもの主体性や自立の芽生えを間近で見られる貴重な時期とも言えます。

うまく対応できない日があっても大丈夫。完璧な親より、揺れながら関わる親の方が、子どもにとっては安心です。イヤイヤ期を乗り越えるべき問題ではなく、一緒に通り抜ける時期と捉えると、見える景色は少し変わります。

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