子供が生まれて初めて集団生活を送る場でもある幼稚園、どうやって選べばいいのか迷ってしまう保護者もいることでしょう。
幼稚園選びは、いくつかのポイントをおさえてリサーチすると上手くいきますよ。
この記事では、幼稚園選びのポイントについて詳しく解説していきます。
目次
幼稚園選びでチェックしたいポイント
幼稚園選びでチェックしたいポイントについて、紹介していきます。
幼稚園の特色や教育内容
幼稚園は幼児期の教育を行う教育機関でもあるため、幼稚園ごとに特色があり教育方針が異なります。
ご家庭での教育方針によって、どのような教育をしているかで選ぶことが出来るのが、幼稚園の特徴です。
遊びに力を入れている幼稚園、学習に力を入れている幼稚園、運動や音楽に力を入れている幼稚園など、幼稚園によって特色が分かれるため、どんなことに力を入れている幼稚園なのかまず知ることが、幼稚園選びのポイントになります。
幼稚園の特色に関するチェックポイント
- どんなことに力を入れている幼稚園か
- 遊びや学習のバランスは取れているか
お昼ご飯は給食か
幼稚園での食事は、お弁当を持参する幼稚園と、給食が提供される幼稚園があります。
保護者の負担が少ないのは給食が提供される幼稚園ですが、手作りの食事にこだわっている方や、偏食などの好き嫌いが心配な方はお弁当を持参する幼稚園のほうが安心できる場合もあります。
決められた曜日だけ給食が出る幼稚園などもあるため、確認しておきたいポイントです。
幼稚園での食事で確認したいポイント
- 毎日給食(お弁当)なのか
- お弁当の場合、希望すれば給食を注文できるか
- 給食は幼稚園で手作りしているか
- お弁当作りに指定はないか(冷凍食品・加工食品をNGにしている幼稚園もあります)
- アレルギー対応の給食を提供しているか
家から通いやすい場所にあるか
自宅からあまりにも離れている園だと、通園が不便になる場合もあります。
バス通園や自家用車での通園が可能でも、自宅から離れすぎている園だと急な呼び出しに迅速な対応が出来なかったり、学区が変わってしまって小学校入学が不安になったりする場合もあります。
園によっては係りの仕事などで幼稚園に保護者が集まる機会が多い場合もあり、離れていると不便に感じることもあります。
立地や通園で確認したいポイント
- バス通園が可能か(近くのバス停を要チェック)
- 自家用車で通園が出来るか
- 園から進学する子が多い学区はどこか
希望する保育年数で通園できるか
多くの場合は、3年保育として幼稚園の年少から入園することを想定している方が多いと思いますが、年中から入園する2年保育を希望する方もいるでしょう。
2年保育を希望していても、2年保育の募集をしていない幼稚園もあります。
また、年少より前に入園が可能となる幼稚園もあるため、希望する保育年数を明確にして、募集人数を把握しておくことがポイントになります。
保育年数の確認ポイント
- 3年保育、2年保育の募集があるか
- プレ保育があるか(何歳から可能か)
保護者の負担はどれくらいあるか
幼稚園の保護者の関わりは、園によって様々です。
保護者会はあっても係りなどは設けずに、幼稚園の運営等は全て園の職員が行う幼稚園や、幼稚園行事の運営に保護者会の関わりが多い幼稚園もあります。
保護者が参加しなくてはいけないイベントが多い幼稚園だと、保護者の負担が多くなる場合もあります。
保護者の関わりについての確認ポイント
- 保護者会はあるか
- 保護者の係りはあるか
- 保護者が参加するイベントはどのようなものがあるか
- 幼稚園の通園グッズを手作りする必要はあるか
入園料や保育料など費用の負担はどれくらいか
入園料や保育料、年間の教材費が家計に負担をかけないか、というのは幼稚園を選ぶ際に非常に重要なポイントです。例えば、幼稚園の教育理念に感銘を受けたとしても、高い入園料や保育料がかかり、家計に負担がかかるのは避けたいところです。
入園後には、保育料以外にも教材費や行事費など、臨時の出費が発生することもあります。具体的な費用や内容については、説明会や見学時に十分に確認しておくことが重要です。また、通っている方の口コミも参考にしてみると良いでしょう。
良い教育環境も大事ですが、家計を守りつつ子供が安心して通えるかどうかも確認しておくべきです。
時間外保育があるか
近年は待機児童問題が深刻になっている地域も多く、共働き世帯も増えていることから、幼稚園でも預かり保育が充実している幼稚園が増えています。
時間外保育の有無や利用方法については必ず確認をしておきましょう。
時間外保育についてのチェックポイント
- 時間外保育の有無
- 誰でも利用できるか
- 時間外保育の利用時間
- 利用料
- 夏休みなどの中期休暇中も預かり保育があるかどうか
先生や児童の雰囲気
園の雰囲気を感じるためには、まずは見学に足を運んでみるのが良いでしょう。
「子どもたちが楽しそうに過ごしているか」や「先生方が心に余裕を持って子供たちに接しているか」をしっかりと確認してみましょう。雰囲気の良い園は、子供たちも先生方も元気いっぱいで、これが一番のポイントです。未就園児教室に参加すると、在園児たちがとても明るく楽しそうで、元気よく挨拶してくれる姿を見ると、子どもを園に入れたいなと思います。特に、挨拶やお礼がしっかりできる園児の様子は、とても好感が持てますね。
未就園児教室で園長先生や副園長、先生たちの様子を見ることができますが、初対面では理解しきれないことも多いと感じます。そのため、園が開催するイベントなどに積極的に参加して、先生たちが園児とどのように関わっているかを確認するのもおすすめです。
小さなケガや友達とのトラブルがあっても、幼稚園と先生を完全に信頼できていれば、「まぁ大丈夫だろう」という気持ちでゆるやかな心で見守ることができます。
未就園児教室だけでなく、幼稚園見学や一日体験などの機会もある園があります。子どもが園で過ごすことを喜んでいたり、楽しんでいる様子や、先生の対応が良いと感じることは、子どもだけでなく保護者にとっても非常に重要な印象です。
園の雰囲気
未就園児教室に参加すると、教室や園庭、ホールの中を見ることができますね。
お部屋が掃除されていて清潔感があるかどうか、おもちゃや荷物が整理整頓されているかなど、お片付けのお手本になるような場所は、子どもにとって良い影響を与えてくれそうです。
実際に見学に行って、園の雰囲気を確かめましょう。
園内に足を踏み入れた時の雰囲気や、先生たちや在園児の様子を観察することで、それぞれの園の雰囲気を感じ取ることができます。
「なんとなく暗い感じがするな」
「先生たちがちょっと疲れてそう」
といった不安を感じる場合は、慎重に検討する必要がありますね。
園の雰囲気についてのチェックポイント
- 明るくて清潔な環境か
- 掃除が行き届いているか
- 設備や防災対策がしっかりしているか
幼稚園選び何からすればいい?
幼稚園選びのチェックポイントを紹介しましたが、具体的にどういったところから幼稚園選びをスタートさせればいいのか迷ってしまう方もいると思います。
この見出しでは、幼稚園選びをどこから始めればいいのかについて解説していきます。
まずは見学をしてみよう
まずは幼稚園の見学からはじめてみましょう。
見学日を設けている幼稚園もありますが、電話で見学したい旨を伝えると案内をしてもらえます。
見学は実際の幼稚園の様子を見る絶好のチャンスです。
幼稚園選びでは積極的に実施するのがおすすめです。
見学をするときは、上の見出しで紹介したチェックポイントと合わせて、
・幼稚園の環境
・在園児の様子
・先生たちの対応
これらも見てみるようにしましょう。
幼稚園のイベントに参加してみよう
見学以外でも幼稚園の様子を知るチャンスが他にもあります。
幼稚園では、在園児以外の未就園児に向けたイベントを行っている場合が多いです。
プレイデーやひよこクラブといった名称は様々なので、希望する園に問い合わせてみてください。
もっと気軽に参加が出来る園庭開放を実施している幼稚園もあります。
見学だけでは情報が集まらなかった!子供を遊ばせながら幼稚園を知りたい!そんな方にもおすすめ出来ます。
幼稚園選びのチェックリスト
幼稚園の特色に関するチェックポイント |
・どんなことに力を入れている幼稚園か ・遊びや学習のバランスは取れているか |
幼稚園での食事で確認したいポイント |
・毎日給食(お弁当)なのか ・お弁当の場合、希望すれば給食を注文できるか ・給食は幼稚園で手作りしているか ・お弁当作りに指定はないか(冷凍食品・加工食品をNGにしている幼稚園もあります) ・アレルギー対応の給食を提供しているか |
立地や通園で確認したいポイント |
・バス通園が可能か(近くのバス停を要チェック) ・自家用車で通園が出来るか ・園から進学する子が多い学区はどこか |
保育年数の確認ポイント |
・3年保育、2年保育の募集があるか ・プレ保育があるか(何歳から可能か) |
保護者の関わりについての確認ポイント |
・保護者会はあるか ・保護者の係りはあるか ・保護者が参加するイベントはどのようなものがあるか ・幼稚園の通園グッズを手作りする必要はあるか |
時間外保育についてのチェックポイント |
・時間外保育の有無 ・誰でも利用できるか ・時間外保育の利用時間 ・利用料 ・夏休みなどの中期休暇中も預かり保育があるかどうか |
もし幼稚園が合わなかったら?
まずは先生に相談を
入園後、園の運営方針や雰囲気に疑念を抱いたり、お子さまが登園を嫌がることがあるかもしれません。新しい生活に適応する過程で、多少のストレスは避けられないものですが、それでも長らく不安や違和感が続く場合は、担任の先生や園に「連絡帳」や「電話」などで相談してみましょう。
相談の際に心掛けるべきポイントは、「客観的な事実の伝達」と「積極的な情報提供の姿勢」の2つです。たとえば、お子さまが幼稚園に行きたくないと訴えている場合、以下のようにアプローチしてみてはいかがでしょうか。
- 帰宅後、子供が元気がなく疲れている様子が見受けられます。さらに、登園の時間になると、行きたくないと言っていることがあります。先生の方で何らかの気づきや状況に関する情報がありますでしょうか。何か気になる点や疑問点があれば、お教えいただければ幸いです。
幼稚園入園後、親御さんが感じる「違和感」は早い段階から現れることがよくあります。本来、園長先生の方針に賛同して入園したはずなのに、なぜか居心地があまりよくなかったり、他のお母さんたちと気軽におしゃべりができなかったり、担任の先生のやり方や言い回しに納得がいかなかったりすることがあるのです。そうしたときに、「どうもうまく調和しないな…」と思ってしまうと、その気持ちを払拭するのが難しいこともあるでしょう。
もしかすると、これはただの気のせいかもしれませんし、お子さんは園生活を楽しんでいるかもしれません。ですから、現時点では深刻に考えすぎないようにしましょう。特に、初めてのお子さんを送り出す場合、親御さんもまるで「年少組」の一員のように考えてみてください。時間が経つにつれ、楽しさが見えてくることもあるでしょう。
それでも、気になる点がある場合は、早めにお子さんの担任の先生とお話ししてみるのが良いでしょう。もちろん、園長先生にも相談することを検討してみてください。率直なコミュニケーションをとれれば、心に抱いていた不信感や違和感も、簡単に解消することがあります。
転園もひとつの選択
原則として、子どもたちは大人よりも適応力が高いため、親がどの園を選ぶかが重要です。子どもは親の園に対する信頼を繊細に感じ取ることができるからです。
ただし、「どうしても適応しづらい子」も存在することが確かです。教育方針に合わない、スタッフとの相性が悪い、あるいは幼稚園への毎日の通学が困難など、様々なシチュエーションが考えられます。
ただ、これらを入園前に事前に判断するのは難しいことです。どんなに事前に情報を収集しても、実際に経験してみない限り、分からないことが多いのが実情です。大切なのは、入園後に子どもが「行きたくない」と表現するか、異変があると感じた場合に、その「子どもの気持ち」を聴き、適切に対処することです。
まずはゆっくりと様子を見て、急いで結論を出す必要はありません。しかし、夏休みを過ぎても納得できない問題が続く場合、その保育園が適切でない可能性も考えられます。その際、他の保育園への転園を選択肢の一つとして検討してみましょう。
保育園において、認可園であっても転園はいつでも自由にできるわけではありません。また、一度転園の希望を出し、それが受理された場合、再び元の園に戻ることはできないことに留意してください。
同様に、幼稚園でも転園を検討する場合、他の園の収容人数が限られていて、次の4月まで待たなければならない状況もあります。まずは情報を収集し、転園先の選択肢を広げてみましょう。以前の経験を活かして、より良い園を見つけることができるでしょう。転園は、全く問題のない選択です。義務教育ではないため、他の園に移ることは自由です。新たな選択肢として考え、現在の保育園を再評価する機会としてみてはいかがでしょうか。
プレ保育を活用しよう
幼稚園の説明会や見学だけでは、子どもにとって適しているかどうかがわからないことがあります。もし、気になる幼稚園がプレ保育(プレ幼稚園、未就園児クラス)を提供している場合、それに参加することをおすすめいたします。
プレ保育とは、入園前の子どもたちが幼稚園の一部活動を体験できるプログラムです。プレ保育の内容や頻度、費用は幼稚園によって異なりますが、通常週に1〜2回の半日保育が行われます。
このプレ保育を通じて、入園前に幼稚園の雰囲気や活動内容を実際に体験することができ、それによってお子さまに合っているかどうかを判断しやすくなります。プレ保育が提供されている幼稚園は、遊びを中心とする自由な教育スタイルを取っている場合もあれば、学習要素を重視している場合もあります。通ってみることで、その幼稚園の特徴や雰囲気を実感できるでしょう。
また、プレ保育に参加することで、幼稚園の先生方の様子や保護者とのコミュニケーション、他の学年のお子さまたちの様子も観察でき、入園後の状況をより具体的にイメージする助けになるでしょう。
デメリットとしては、特に都市部で人気のある幼稚園において、実際に入園するためには、2歳頃からの「プレクラス」に参加しておかないと難しい場合があります。入園の審査において、プレクラスの生徒や、既に在園の兄弟姉妹が優先的に受け入れられることが一般的で、そのためにほぼ定員に達してしまうことがあるからです。
実質的に2歳の段階で幼稚園を選ばなければならないという事実は、大人にも子どもにも負担が大きいとの声も聞かれます。しかし、逆にプレクラスが存在することによって、その幼稚園の保育内容を実際に体験し、子どもが慣れていく時間を持つことができるというメリットも存在します。
まとめ~幼稚園はいつまでに選べばいい?~
ここまでの見出しで幼稚園を選ぶポイントを紹介してきました。
こんなに沢山のポイントを確認していたら、いつまでも決められない!なんて感じる方もいるかもしれませんが、ご家庭にとって何を重視するのがベストか、優先順位を決めて考えるのがおすすめです。
幼稚園は願書を提出して場合によっては面接などの選考を受けなくてはならず、決めるまでの期間が限られてしまうので、いつまでも悩んでいることは出来ません。
入園年度の前年の夏までに幼稚園のリサーチや見学を終えて、9月までには決定しておくのがおすすめです。
願書配布は幼稚園によって異なりますが、多くの場合は9月頃からスタートします。
プレ保育やプレイデーのイベントに参加している子供に優先的に配布する園もあります。
願書提出は11月上旬頃になるため、提出までに願書を貰う幼稚園を決めておくようにしましょう。